公開日: 2026年9月6日 / 最終更新日: 2026年9月6日
「うちのパートさんにも有給休暇はあるの?」「週3日勤務だと何日もらえる?」——パート・アルバイトにも有給休暇は発生しますが、フルタイムの正社員とは異なる「比例付与」という計算方法が使われます。この記事では、比例付与の対象になる人・ならない人の見分け方と、週の所定労働日数・勤続年数別の日数早見表を解説します(有給休暇そのものの基本ルールは年次有給休暇は何日もらえる?付与日数の数え方と注意点を解説で解説しています)。
結論を3行で
- 週の所定労働日数が4日以下、かつ週の所定労働時間が30時間未満の人には、日数を減らした「比例付与」が適用される。
- 比例付与の日数は、週の所定労働日数(または年間所定労働日数)と勤続年数の組み合わせで決まる。
- 週30時間以上働くパート・アルバイトは、日数を減らさず正社員と同じ表(フルタイムの表)が適用される。
比例付与の対象になる人
比例付与が適用されるのは、次の2つの条件をどちらも満たす労働者です。
- 週の所定労働日数が4日以下(または年間の所定労働日数が216日以下)
- 週の所定労働時間が30時間未満
雇用形態(パート・アルバイト・契約社員等の呼び方)ではなく、あくまで所定労働日数・所定労働時間で判断される点がポイントです。「アルバイトだから比例付与」ではなく、シフトの実態がこの条件に当てはまるかどうかで決まります。
週所定労働日数・勤続年数別の日数早見表
比例付与の日数は、フルタイムと同じく「雇入れから6か月継続勤務・出勤率8割以上」を満たした時点で発生し、その後は勤続年数に応じて増えていきます。週の所定労働日数ごとの日数は、労働基準法施行規則(e-Gov法令検索)の別表第一に基づき、次のとおりです。
| 週所定労働日数 (年間所定労働日数) |
6か月 | 1年6か月 | 2年6か月 | 3年6か月 | 4年6か月 | 5年6か月 | 6年6か月以上 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 4日(169〜216日) | 7日 | 8日 | 9日 | 10日 | 12日 | 13日 | 15日 |
| 3日(121〜168日) | 5日 | 6日 | 6日 | 8日 | 9日 | 10日 | 11日 |
| 2日(73〜120日) | 3日 | 4日 | 4日 | 5日 | 6日 | 6日 | 7日 |
| 1日(48〜72日) | 1日 | 2日 | 2日 | 2日 | 3日 | 3日 | 3日 |
例えば週3日勤務のパート従業員であれば、入社から6か月時点で5日、勤続6年6か月以降は年11日が上限になります。フルタイム(週5日以上)の年20日と比べると少なく見えますが、これは労働日数に比例させた法律上のルールであり、会社が独自に減らしているわけではありません。
注意
シフト制で週の労働日数が固定されていない場合は、契約上の所定労働日数(雇用契約書・シフト表の基準)で判断します。実際の出勤日数がたまたま多かった・少なかったという結果だけで比例付与の区分を変える必要はありません。
比例付与の対象外になるケース
次のいずれかに当てはまる場合、比例付与は適用されず、フルタイムと同じ日数の表が適用されます。
- 週の所定労働日数が5日以上の場合
- 週の所定労働日数が4日以下でも、週の所定労働時間が30時間以上ある場合
「パートだから日数が少ない」と思い込んで一律に比例付与の表を当てはめてしまうと、本来もらえるはずの日数より少なく付与してしまう誤りにつながるため注意しましょう。
勤務日数・時間が変わったときの扱い
契約更新等で週の所定労働日数が変わった場合、有給休暇の日数は次の基準日(付与日)における契約内容で判断します。年度の途中で急に日数が増減するわけではなく、すでに発生した有給休暇の日数が後から契約変更でさかのぼって変わることもありません。
なお、有給休暇を取得した日の賃金の計算方法(時給制・日給制の場合の考え方)は、有給休暇中の給与はいくら?3つの賃金計算方法と実務の注意点で詳しく解説しています。
よくある質問
Q. 週によって勤務日数が違うシフト制の場合、どう判断すればいいですか?
Q. パート・アルバイトにも年5日の取得義務は適用されますか?
Q. パートが退職するときの有給休暇はどうなりますか?
まとめ
- 週の所定労働日数4日以下かつ週の所定労働時間30時間未満のパート・アルバイトには「比例付与」が適用される
- 日数は週の所定労働日数と勤続年数の組み合わせで決まり、週30時間以上働く場合はフルタイムと同じ表が適用される
- 所定労働日数・時間はシフトの実態ではなく契約上の基準で判断し、次の基準日の契約内容で日数を決める